頭巾服のゴトー

4/6
前へ
/6ページ
次へ
「えっぇ!?っこれだけかよ!? あんなに持って来たつーのに!?」 「当たり前だボケナス。誰が品物に臓物ブッカケろつったよ」 「……へいへい。分かりましたよ、チキショー。」 あの後、護衛御一行きっちりと撫で斬りにしたゴトーは奪った物を依頼人届けたのだが反応はこの通りである。 ちっ…ツマンネ。と道の真ん中でぺっと唾を吐く。酒を一杯引っかけて寝ようと、この闇街で一番ガラの悪い酒場。「ブラットバス」に足を向ける。 やたらとハエを飛び交うごみ箱がある路地を抜ければすぐだ。 「誰か…!」 どーやら、路地の出口で揉め事らしい。 絡んでいるのはごっつい身体の男と下品な笑いの味噌っ歯男。 絡まれてるのは、上から下まで黒い服着たシスター。 肌を見せてる所を見ると剥かれているらしく、羞恥で顔を赤くして耐えている。 どーやら、この季節魔物たちもそうだが人間界でも繁殖期らしい。 「よ! スターキーにクラナド。何、何? エライ別嬪さん掴まえて何してんの?」 「よう、ゴトー。 なぁにその辺歩いてたから、拉致って、犯そうかと思ってな」 「そうそう」 ゴトーはシスターを上からしたまで眺める。 白い肌に撓わかな胸。すらりとした脚。綺麗な髪にブルーの瞳。 「で? 何?交ざっか?いいぞぉ?」 味噌っ歯のクラナト゛はシスターの顎を持ち上げて首筋に舌を這うに舐め上げる。シスターはこれから男三人にされる行為を想像してか恐怖で顔を歪める 「いんや。俺はいいや、回すの興味ないし。 あ、そうそう。犯すなら後ろの穴にしな。尼さんって神さんに捧げるて意味でてーそーたい付けってから」 ゴトーはそういうと、酒場に向かうために通り過ぎようとした。 「…待って!」 「!?」 「!?」 「…?」 シスターは、声を上げながら呼び止める 「なんだよ。俺に助け求めようってか尼さん。諦めな。ココはな、神様の慈悲も奇跡も届かねぇドブ沼の街だ。祈るだけムダさ」 そんな…と、シスターは望みを絶たれて落胆する。 「……けど、首からぶら下げたソレくれるなら話は別さ」 「…え?」 ゴトーはシスターの首を指差す。イコン。神への信仰を表す言うなれば十字の付いたネックレス。因みに純銀製。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加