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そんな小出さんを見て、私は心の中でさっき思ったことを訂正した。
小出さん、さっきの血も涙も無いって言葉訂正します…。見ず知らずの私に奢ってくれるなんて、貴方は思ったよりも良い人です。
ココア一つでそう思い直す私って、かなり現金なやつなのかもしれない。
うん…確実に現金だな。
なんて自分の新たな発見にまた気分を上昇させていた。
「なぁ、後三十分くらいここに居れねぇか?」
「え?」
「いや、やっぱ待ってろ。」
「えっ、ちょっと待って…。」
驚きながらも制止する私の声なんて聞こえてないかのように、無視して去って行く小出さんの後ろ姿を、私はただ呆然と眺めているだけだった。
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