◆第1話◆

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骸said 「――?」 「……骸しゃん?ろーしたんれすか」 今聞こえたのは……悲鳴? 犬には聞こえなかったのだろうか。 だが、僅かだが聞こえたその声は確かに女性の悲鳴。 「……少し外を見てきます。」 こんな人気のない場所だから、悲鳴など日常茶飯事のこと。 しかし……何故だか今はその声に魅きつけられ、気になって仕方がない。 僕は念のため武器を手にとり声の聞こえてきた方へと駆けた。 「――!!」 駆け付けた場所には案の定、傷だらけの汚い娘が倒れていた。 その娘に近付くと、僕は無意識のうちに生存確認をしている。 そして、生きていると分かればほっとした。 そこではっと我に返る。 自分は何故…… こんな子供に…… 「骸しゃーん!!」 「ッ!!」 些細な疑問も、二人の走ってくる音に掻き消され胸の奥へ消えた。 何も覚えていないほど、奥の奥に。 「何があったんですか?」
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