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話の間にもアレンの体はどんどん砂に埋もれていく。
アレン「クッ(抜け出せない)」
エド「無駄だ、人間の力じゃその量の砂の圧力から抜け出せない。」
――パンっ☆――
――バシィィィィ――
アレン「・・・えっ?」
更にエドは地面から幾つもの大きな手を錬成した。
その手は高い所からまるで蝿叩きのようにアレンに向かって叩き付ける。
――ドガドカトガァァァン――
手は大きな音をたててアレンを潰すような形で粉々に砕けた。
リナリー「アレン君!!」
あまりの威力にリナリーは心配したように声をあげる。
するとアレンがいた場所から大きな光が辺り一面を照らし出した。
エド「おいおい、ホントに人間かよ?」
エドは長刀を捨てて今まで着ていた赤いコートを脱ぐ。
そして今度は両手で和を作り力を循環させて右腕を錬成する。
――ズズズズ――
エド「クラウン・クラウン!」
――ドガドカトガァァァン――
瓦礫の山を蹴散らして光輝く白いコートを羽織ったアレンが現れた。
左腕が退魔の剣に変わり空中で回転しながら剣を振り抜き衝撃波を出す。
エド「そろそろ、全開でいくぞ!」
エドはポケットの中にあるものを取り出して、そう言う。
取り出したものは赤い半球状の石、賢者の石だ。
エド「石の力、試させてもらうぜ!」
エドの前方に壁が出現しアレンの衝撃波を防いだ。
両手で和を作ることなく、更には等価交換の原則まで無視しての錬成が可能になる。
それが術法増副機"賢者の石"だ。
アレン「今度は何の素振りも無しに、これじゃ対処できない。」
エド「想像以上だ、さぁ!畳み掛けるぜ!」
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