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ヒィッ!
もしかして…あの嫁って…嫁ってことは…あのー…もしかしないでも。
言い終わるなり、携帯を鞄にポイッと投げ入れた。
そして軽く溜め息をつくとコーヒーを飲む。
煌「あーぬるい。」
亜「あの…今の」
絶対…
煌「ド天然?あのさぁ、もうちょっと会話できるようにあの子調教してよ。嫁でしょ?」
ちょ、調教ってお姉様!ペットじゃないんですから!
亜「そそれはさすがに」
私は苦笑いしかできなかった。
煌「もう少し社交性を持ちなさいって言いたいの」
亜「はぁ」
煌「あなたにだけヘラヘラしててもねぇ」
亜「フフッあの別にヘラヘラってわけじゃ」
思わず吹き出してしまった。
煌「例えでしょ」
亜「あ、すみません」
冗談じゃなかったみたい。
煌「まぁいいわ。あいつが結婚するだけでも少しは進歩したってことにするわ。
…それで、どこでするの?」
亜「あのー、ハワイです。」
煌「…ハワイ?」
亜「はい。国内じゃ偽装の婚約パーティーを」
煌「行くわ」
私の話はいつものように無視され突然発せられた。
亜「え?」
確か仕事が…
煌「行くって言ってんの。ハワイだったら話は別だわ。なんとか前日までに仕事終わらせてみせるわ。」
どうやらお姉様は結婚式じゃなくてハワイに行きたいようです。
少しだけ悲しいような気がしたのは私だけでしょうか。
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