残りの高校生活

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春原『ははぁ…無理だよ…』 岡崎『なら余計な事は言うな。』 春原『まぁいいじゃんかよ。』 岡崎『お前も彼女ぐらい作れよ。』 春原『うるさいよ!』 岡崎『まぁ無理か。』 春原『決めつけんなよ!』 岡崎『ふぁぁ…昼休みまで寝る。』 春原『聞いてないし。まぁいいや僕も寝よ。』 二人して机に伏せる。 …… キーンコーンカーンコーン。 4時間目が終わり昼になる。 春原『岡崎、今日は飯どうするの?』 岡崎『杏と食べるよ。』春原『じゃあ僕も一緒に…』 杏『あんたじゃまだからどっか行って。』 春原『わぁ!いつの間に!』 岡崎『今日も中庭か?』杏『うん。今日は朋也の好きなトンカツ作ってきたから。』 笑顔で弁当箱を見せる 岡崎『おぉ。あのトンカツか。あれはホントにうまいからな。』 春原『え?なになに?僕にも食べさせてよ。』 杏『陽平。あんたは邪魔。』 春原『いいだろ別に。な、岡崎?』 岡崎『いや邪魔だ。』 春原『お前まで…うぅ。』 走って出ていってしまった。 岡崎『じゃあ行くか。』杏『そうね。』 俺と杏はいつもの場所に腰掛け弁当を広げる。 岡崎『いつ見てもうまそうだよなぁ。』 杏『当たり前でしょ。朋也のためなんだから。』俺は杏の作った弁当を食べ始める。 岡崎『そういえば藤林の方はどうなんだ?』 杏『椋がどうかしたの?』 岡崎『ほら、前言ってたろ?彼氏出来たって。』杏『あらそんなに椋が気になるの?』 岡崎『いやただお前の妹だし。ちょっと気になってな。』 杏『そっか朋也は椋が気になるんだ…』 杏がうつむいてる。やばい… 岡崎『杏好きだ。』 杏『それ通用しないわよ。』 しまった杏にこのごまかしは通用しないんだった。 岡崎『だからその藤林が気になるのは何て言うか…』 杏『大丈夫よ。からかっただけだから。』 岡崎『ったく。』 杏『そうね。なんか上手くいってるみたいよ。』岡崎『そうなのか。病院で知り合ったって医者か何かか?』 杏『違うわよ。患者として来てるの。』 岡崎『なるほど。どっちから告白したんだ?』 杏『そんなの知るわけないでしょ。』 岡崎『だな。でもまうまくいってるなら心配ないな。』 杏『そうね。もう私の助けも必要ないみたいだし。』 岡崎『ま、あいつもああみえて強いとこあるからな』 杏『そうね。』 俺は最後にトンカツを食べる。 岡崎『あぁ。うまかった。ごちそうさん。』 杏『……』 岡崎『どうした?弁当見つめて。』
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