なんでもナイ日に、出会う

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キーンコーンカーンコーン ……… 始業のベルが鳴った 俺以外に、少女が一人まだ屋上にいる。 今日の午後は一週間のうちでもっともたいくつな、あいつの授業。 ホントは座ってお行儀よくしてればいいだけの授業だし、出席したって構わないんだけどな。 なんとなく、 どーでも、いぃ。 「珍しいね、a li ce」 さっきまで黙っていた、先客がこちらへ近付きながら口を開く。誰だったか。 赤く長い髪を高く一つに結っている。意思の強そうな橙の瞳。 身長がわりと高い為か、制服のスカートが余計に短くみえる。典型的な不良女だな。 「煩い(ウルサイ)、オレはア リ スじゃない。a lic te」 ふーん、といった様子で、彼女は彼を真っ直ぐに見つめ、いたずらっぽく微笑んだ。 「エ リ テ。だって、君がそう書いていたんじゃないの。ネィムプレィトにもテストの答案にも、ね」 語尾は笑いながら答えているので、全く聞きづらい。 最も、真剣に耳を傾けてやろうなんて、欠片も思っていなかったが。 .
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