愛情表現

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ボスさんはいつも俺を殴る。 任務に失敗した時はなおさら酷い、まぁ、それは俺が悪いのだろうけど…他のことはただのストレス発散や気まぐれでやっているのだろう。おかげさまで毎日傷が絶えない。 というよりは傷が治る頃にまた新たな傷が刻み込まれているの方が正確だ。全くこの我が儘ボスさんは何年たっても扱い方がわからない。本当に困ったものだ。そして、今日もまた新たな傷が…俺になんか恨みでもあんのかよ!畜生!!! 「せーんぱい、ちゃんと生きてるー?」 「出てけ」 部屋で傷の手当てをしていたら勝手にベルが入って来た。 鍵を開けていたからといって人の部屋に勝手に入るのは毎回どうかと思う。 「何だし、王子が心配して来てやったんだからありがたく思えよ」 「うるせぇ…ここは俺の部屋だぞぉ」 とにかく俺は機嫌がすこぶる悪い。凄みのある地を這うような声で唸るように言葉を発した。 だが、ベルは相変わらずの笑顔。機嫌の悪さに気づいていないのか、気づいているのか。俺の忠告を無視して話し始めた。
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