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あれからどれくらい時間がたったかわからなかった。
暗闇を歩いている感じだった。
時折彼女との思い出の場所に行ってしまう自分が嫌だった。
「なんで…どうして…」
嘆いてばかりの日々だった。
二人の思い出のMoonDeamも見なくなっていた。大切な写真を入れた写真立ても見えない場所にしまった。
もう生きていても仕方ないと思った。
僕は生きている資格などないんだ。
目的もなくさまよい歩いていた。
そんな時
「あいつは…」
彼女の結婚式で隣に立っていた奴。なんで別の女性と一緒なんだ…
怒りが立ち込めてきた。
「まーたんはどうしたんだ!なんで別の女性と一緒にいるんだよ!」
胸ぐらをつかんで僕は泣いていた。男性は少し困った顔をしてから言った。
「落ち着いて聞いて欲しい…彼女…麻里ちゃんはもうこの世にいないんだ」
そいつが何を言っているか全然わからなかった。
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