第3話

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Astraを後にした私は、すぐ前に植えてある木の陰に隠れて、彼女を待つことにした。 ・・・これ、傍から見たら絶対変な人だよね。 「ああ、もう、何やってるんだろ私」 そう呟いて肩を落とす。 普段の私は特に人見知りしたりもせず、誰とでも気軽に話せると自分では思っている。 けれど、彼女にだけはきっと真っ向からでは話しかけることすら出来ないと思う。 だからこんな不審者紛いなことをやっているのだ。 でも、かといってこんなところに隠れて彼女が来るのを待ったところで、 話しかけられる自信なんて、これっぽっちも無いのだけれど・・・。 「はぁ」 そう思いため息をつく、と、 「あの・・・大丈夫ですか?」 「え?」 突然話しかけられて我に帰り、 「・・・!!」 私のことを不思議そうに覗き込んでいる彼女に気がついて頭が真っ白になってしまった。
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