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別に大したことじゃない。名前の違いなんて些細な問題だ。マスターのプロフィールが間違ってるってこともあり得る。あのマスターのことだ、どうせ適当に記憶していたっておかしくはない。
おかしくない。おかしくない。
おかしくない、とそう思わなければ、私は彼女の踏み込んではいけない領域に足を踏み入れることになる。なぜか、そんな確信がある。
「・・・・・・・・・・・・沙月さん」
・・・・・それでも、私はその誘惑に勝てない。
私はどうしても、加賀美 沙月という人を知りたい。私はどうしても、三郷 沙月という人を知りたい。
そう、思ってしまうところまできてしまったのだ。
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