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…東の鉱山…王下三大騎士の実力
レイヴンとヴィルは洞穴でエルが爆弾を使った直後、巨大な【プルム】の柱を見つけた。
白色の鉱石が美しく輝き、根本には野生のハーブが生えている。
「ふむ…レイヴン君…どう思うよコレ。」
ランスを引き抜き、粘液質の水たまりを指した。
「ゴロゴル…?こんな場所に?砂漠の生物だろう?」
ゴロゴルとは砂漠に住み着き、大人しく荷物運搬やレースに使われる、四足歩行の背の平らな生活に密着した毛むくじゃらの生物だ。
その唾液は睡眠時に大量に吐かれ、粘液質の為、一部の部族では美容品としても用いられる。
このことから、ゴロゴルの別名は「くろがねの胃」。
「誰かがここに来たのかな?でも削ったあともなし…まぁいい回収はこの様子じゃ無理だ。800ほど兵を動かし、地元民にも大金払って動いて貰おう。僕達は居る意味はないかな。コレを狙ってくる奴らはいないし…アイツがくるから。」
レイヴンは数年前の事件を思い出した。
小さな【プルム】を盗み出そうとした盗賊団が原型がわからない、いやむしろミンチとでも形容すべき姿で発見されたのだ。
犯人は三大騎士、光槍ヴィルでも無ければ氷月華のアンセムでも無い。
常に王の守護をする全身漆黒の鎧魔法騎士、炸裂装甲のヴァラファール。彼はとにかく王のみに忠実。
そして【プルム】を必要としない膨大な魔力と魔法を持つ。
槍など最早彼に必要無く、手を振るうだけで五閃の斬撃が炸裂する。
攻撃は反射し、彼の魔力として変換し一切の攻撃を受け付けない。
王ノヴィエラはその能力さえも凌ぐ、世界に5つしか存在しない原初魔法の使い手と言われる。
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