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医師に呼ばれ母とレントゲン写真を見る。 医師は 「骨に異常はありません。ただ気になる点があるので外科的処置が必要で、切って見なければ正直分かりません」 と告げた。 青ざめる私と母に、難しい手術ではありませんので心配要りませんよと言った。 慌ただしく手術の準備が進み、動転した母は父の職場に連絡をした。 手術台に寝そべり足に麻酔が打たれると寝不足と痛みが消えたと言うことがあって私は直ぐに眠りに落ちた。 次に目を覚ました時、心配そうな父と母が傍らに居て、 「どうだ?まだ痛むか?」 としきりに聞いた。 私の足の痛みは嘘のように消えていた。 そこに医師が入って来て重々しくこう告げた。 「不可解なことなのですが、お子さんの足の裏からは無数の石が摘出されました。」 「いつからあって、どのように入ったのかは分かりませんし、痛みとの因果関係は分かりません。」 「ただあってはならないところにあってはならないものがあったので全て摘出しました。」 「私も切ってこれだけの量の石が出てきた時は正直驚きました。」 そう言って銀のトレーに入った無数の石を私たち見せた。 それはどこにでもある普通の石だった。 私たち家族はただポカーンとそれを眺め言葉を無くした。 それから二度と足に痛みを感じる事はなかった。 足から石が出ることもない。 ただ石を見るたび時々、銀のトレーに乗ったあの日の石を思い出すのである。
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