いつもの夜。

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ナオキの横を歩いていても、いつの間にかペースが追いつかなくなって、あたしはナオキの背中を見ながら、あの女の子の真っ直ぐな目を思い出していた。 ナオキしか見えないような、あの目を。 ナオキの周りにいるナオキの女達をたくさん見てきたけど、いつも何も感じなかった。 なのに、あの女の子が忘れられない。 例え、あの女の子が見ていた相手がナオキじゃなくても、あたしには忘れられない。 誰かを想って見ているだけで、ただそれだけで十分なくらい、綺麗だった。 ナオキにまたあの女の子の話をすると、もっと不機嫌になってしまう。 あんなに綺麗な目で見られているのに、不機嫌になる理由はあたしには分からないけど、あたしは我慢してナオキの背中を見ながらゆっくり歩いた。
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