一人。二人。三人。

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シンと向かったのは、あたしの家からさほど遠くないタイ料理屋。 今では当たり前の薄暗い照明、お洒落な仕事着を着た店員。 若いカップルが皆、お互いしか見えない表情で会話をしている光景。 あたしもその「若いカップル」なはずなのに、微笑ましいのか居心地が悪いのか分からなくなる。 食事を早く終わらせたい。 話す事に熱中して料理に手をつけていないシンを見る。 話しは今日のスロットの話し。 全く分からない私は相槌を打ちながらマンゴープリンの最後の一口を口に入れる。
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