始まりはいつだって唐突なんだよ

10/18
前へ
/25ページ
次へ
ただ今思うのは妹をすぐに見つけてここから早く逃げ出したかった 突然足元から光を感じた 下を見ると地面に散々切り刻まれてある亀裂から黒い光が空に向かって柱のように伸びていた その柱は威力を衰えることなく放出している 見ているだけで胸が苦しくなるほどにその光は禍々しく背筋を凍らせた そして一筋の光 なぜかそこに意識が飛ぶ、ほかの光となんら変わらないどす黒い光の中 その中でなにかが動いた 「なんだよ・・・・あれ・・・どうなってんだよ!!」 光の中からわずかに見えるそれはまるで獣だった そこまでしか判別ができない 逃げなければ、体はそう訴えてるのに目が外せない あの獣から目をそらして後ろを向いた瞬間それが最後であるかのように まるでそれがわかるかのように脳裏に自分の殺される映像が何度もよぎる
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加