続々・ピザ

1/1

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ

続々・ピザ

 電車から降りた。  嫌々ながら、一応俺は友人に電話する。  「…もしもし」  アホな友人は、それだけでテンションが上がったらしい…。  留守番電話サービスを気取り始めた。  『はい…!!只今留守にしております…!!ご用の方は発信音の後に「ピーッ」というメッセージをどうぞッ…!!』  お前がピーッという音からどんな情報を得るか知らんが、とりあえず切って良い?  そんなメッセージを込めて、俺はピーピー言ってやった。  案外、俺も大概なのかもしれない…。  そんなこんなで、俺はピザを10回言った。  これで気が済むなら安いものだろう。  『…んじゃ、ここはッ!?』  電話で「ここは?」も何も無いだろうが「肘は?」と言う訳にはいかないだろうし俺は答えた。  「…膝…。」  これで気が済むなら安いものだ。  『ぶっぶぅーッ!!「脇」でした~ッ…!!どうよ?この見えないトリックを使っ…』  プツッ…。ツー…、ツー…。  ひどく空しい気分で、俺は駅を後にした。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加