桜道

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私は何か温かいものに包まれた それが彼の腕だと気付くのに時間はかからなかった 私は彼に身をまかせた 爽やかなそよ風が二人を包み込むように吹いた 桜の花びらを運んで… 「美早…好きだよ…」 彼は耳元で呟いた 「この前とおんなじだね…」 「ああ…」 私達はそのままお互いの温かみを身体で感じあった 言葉なんて必要なかった こうしてるだけで幸せな気持ちになれる 「…愁」 私は彼を呼んだ 「ん?」 彼の顔がとても近かった …唇が触れ合う … 「お礼ね」 恥ずかしいから早口で… 「ありがと」 桜の舞う中で私達はいつまでも いつまでも…
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