契約人

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『間違いないわ。アレは「魔法陣」よ。私、本で見たコトあるもの。』 自信満々にそう言ったのは クラス一、いや学校一本が大好きな“本の虫”こと、萩浦 菜月[ハギウラ ナツキ]であった。 彼女は誰よりも真剣な表情で その「魔法陣」を見詰め、彼女の呟きを私が声として拾ってしまったのだ。 『「魔法陣」っていうのはね。架空のものなのよ。魔術を行使する時に使われる図形とも言われているし、数学の魔方陣を誤記したものとも言われているわ。魔方陣とは正方形の方陣に数字を配置して、縦・横・斜めいずれの列についてもその列の数字 の合計が同じになるもののコトでね…………』
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