171人が本棚に入れています
本棚に追加
…やっぱりダメか。
『…………』
【どうした?
早く命令を言え。】
…くそっ。
コイツもう
契約成立させて
やがる。
こっちの有無は
お構いなしか。
『わかった。
もうすぐこっちに
生気を吸い取る
化け物がやって来る、
ソイツを
足止めして欲しい。』
【承知した。】
くらっ
『…お、おいッ!?
大丈夫か!?』
『…うん、平気。
疲れただけ。
とりあえず
「魔獣」が足止め役を
してくれるコトに
なったから。』
…私の右腕と引き換えに。
私はそこまで
アズに伝えなかった。
何となく
言い難かったからだ。
『なら、
俺がとどめを
刺すだけだな。
お前はしばらく
ココで休んでろ。』
私は無言で頷き、
アズは再び
黒い翼を広げ
空へと
飛び立って行った。
最初のコメントを投稿しよう!