魔法書

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『な、何するんだッ!!』 私はアズの手から 本を叩き落としていた。 『コレを 燃やしちゃったら アンタの帰る方法 ホントに 見つかんなく なっちゃうんだよッ!?』 …そうなんだ。 「魔法陣」が 書かれた本ならば アズが元居た世界に 帰る方法が 書かれているかも しれないのだ。 『……………。』 アズは私の言葉に 黙って右手を下げた。 納得してくれた のだろうか? 私はアズから 目線を変え、 地面に落ちた 本を見る…。 『…ないッ!?』 何で無くなってるの!? ハッとして とっさに 萩浦菜月の方へと 顔を向ける。 『コレは私のよ!! 誰にも渡さないわ!!』 …また言っているコトが 変わっている。 アノ本への 執着心が 強くなってるんだ。 萩浦菜月は 再び本を 抱え込み、 こちらを 睨みつけて 威嚇してくる。
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