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「お前は羊に囲まれたウサギ、逃げられはしない……」
益々声に黒さを帯びてくる男の声。
「兎と亀……あいつが努力の亀ならお前は兎。
才能に溺れ努力を怠るエゴなウサギ、嫌われものの兎だ」
打ち砕かれる、築いてきた事の全てを……
「まだ続けるなら、何時までも遊んでやるぞ?
フフッ……ッッハハハハハッッ!」
努力も、夢も希望も……
この男の思惑によって
『……さて、そろそろ開店だ、どいてくれるかい?バニーちゃん?』
そこまで黒い饒舌を続け、歪んだ顔がまた笑顔に戻りすれ違って行く此処はスタッフルーム。
『…………』
閉ざされて行く世界に、闇に囚われて墜ちて行く……
いや、落とされていく……
――…
―…
…
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