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ミーティングが終わり開店準備をしてる時、奥から蓮さんがやって来た。
「遊人、立派な成績納めてなかなかだね、俺が抜かれるのもすぐ、かな?」
長い髪を束ねて微笑む蓮さん、今の俺には自信がある、結果が示した確かな自信。
『ははっ、どうっすかね?でもここまで来たらやれる事やるだけですから!』
大して謙遜する事もなくそう言ってのける。
地域、いや、県下1と評される修也さんに勝るとも劣らない蓮さんだが、蓮さんは出勤が少ない。
――故に俺がNo.2になれるチャンスは大いにあるんだ
「頼もしい限りだな?ただ、前に静さんが言った事、忘れない様にな」
――静さん?なんだっけ?
『はい!』
なんだか忘れたけど返事を返すと蓮さんはまた奥へと下がり、次に詩音さんが俺の元へ。
「おめでとう、あっさり抜かれちゃったよ!」
童顔な詩音さんはいつも母性本能をくすぐる様な笑いを見せ、頭を掻いていた。
『詩音さんに色々助けてもらった御蔭っす!』
詩音さんにはこれからも色々助けてもらいたいのでここは謙遜の意を示そう。
「僕は何もしてないさ、まっ!お互いこれからも頑張りましょう」
そう言って詩音さんは他のホストの元へ行った。
――今月、今月が肝心……
number入りした事で俺のやる気は更に上昇、もう上しか見ていない。
やる気に満ち溢れる俺は、テキパキとフローリングに落ちた植木の葉を掃き集める。
――そう言えば、陸さんの結婚相手って誰だろうか……
陸さんはあまり成績はよくないが、学歴があるらしく結婚を期に就職するらしい。
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