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「え?あぁ、開けていいの?」
『開けずに飾っておく?』
「そうだよね!」
そう軽く笑って包みを丁寧に開ける麻理。
――これが美佳だったら、きっとバリバリにして開けるに決まってる!
見習えってんだ!
「あっ!お財布だ!」
麻理の声が明るくなった、気がした。
『前に財布欲しいって言ってたからさ!』
「そうだっけ?でも何で欲しかったやつまでわかったの?」
『あぁ、麻理の友達にメールして聞いてもらったからね!』
「え?友達…………あ!!」
何かを思い出した様だ。
「確かにそんな事あった……かも……」
そうでもない様だ……
「ホントに貰っていいの?」
『嘘だったらどうするのそれ……』
「だね!まこ……ありがとう!」
―…口許は笑っているが、やはり少し寂しそうな目をしているが、運転している遊人は気付かない。
『おう!けど、その財布には金あんまり入らねぇかも』
「どうして?」
『俺の愛情たっぷり詰め込んであるから!ブハハハ!!』
「……バーカ、寒いよ!」
凄く冷たい言葉だけど、クスッと笑う麻理が堪らなく愛しい!
『エアコン要らずでいいだろ?』
「うん、ホントにありがと、まこ!」
言うと同時に、麻理は遊人の頬に軽くキスをした。
――俺の台詞は寒いけど、麻理があったけぇ!!襲いたい!今すぐ!!
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