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タバコを消して、カウンターの中にでも入ろうかと思い立ち上がると、先程テーブルで一緒だったヘルプ2人が言い争いをしながら入って来た。
「おぉ遊人、さっきは飲み過ぎて悪い事したな!」
『あ、いや大丈夫だけど……それより何かあったの?』
「あぁ、遊人のテーブルで馬鹿みたいに飲んで客怒らせた事を注意してたらこいつ、逆ギレしやがってよ!」
そう言っているのは金髪盛り髪のチャラ男丸だしのトオル、俺より半年程長くこの店にいる同い年。
そしてこいつと指差されたのは同じ系統のシン、トオルと同期でこいつも同い年だ。
「うっせーよ!テメェも飲んでたろうがっ!あ?」
そう言ってシンはトオルの肩を強く弾いた。
「んだテメェ!お前が頼んでもねぇのに勝手にどんどん作るからだろうが!
んなもん、状況判断で作るタイミング位計れよ!」
そう切り返してシンの胸倉を掴むトオル。
――おいおい……
過熱していくやりとりに困惑する。
「タイミングだ?だったらテメェも飲むスピード考えりゃいいだろうがぁ!」
巻き舌になりながらシンは捕まれた胸倉を強引に振り払い襟を正す。
「テメッ……上等だゴラァ、アァ!?」
「やんのか?掛かってこいやッッ!!」
一気に距離を縮め互いの襟首を掴み合い、一触即発のムード。
『オイ!もう止めろ……って!』
慌てて俺は間に入り強引に2人を引き離したんだけど……
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