バレンタインの由来

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バレンタインの由来

昔の話。とある小国の国王、ヴァン・アレイン王は言った。 「我が国の子供達よ。私に欲しいお菓子を言いなさい。それをあげよう。」 毎年行われる国をあげての祝日。子供達にとっては夢の叶う日。 王宮にはたくさんのお菓子が用意されていた。 人口の、子供の少ない国だからできるイベントだが、それでも多くの協力者が必要な大イベント。子供達は集まった。 数週間前から風邪などひかぬよう、頑張って体調を整えた子供達に、国王と王宮の人達は次々と要求されるお菓子を配った。 しかし、その年に限り、今までは有り得なかった事件が起こった。 最後の1人の子供を残し、チョコレートが切れたのだ。 国王達は気が気ではなかった。最後の子供が、もしもチョコレートと・・・。 王宮中が息をのんだ。 チョコレート以外ならまだまだある・・・。 子供は照れながら口を開いた。 「チョコレートが・・・ 好きです。」 最悪の事態。王宮の空気が凍りついた。
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