序章

4/7
前へ
/64ページ
次へ
 かのんとありさが暫く他愛もない掛け合い漫才を続けていると、不意に操縦席の前面にある液晶画面に燃料不足の文字が警告音と共に表示された。 「ありさちゃーん、燃料が少ないんだってー。どうしよー?」 『は!? なんか早くない? 搭乗前にちゃんと確認したん?』 「はわわっ!」  答えようとかのんが辺りを見回していると急に今までにはない激しい揺れがかのんを座席から浮かせた。 「あいたたた……。うーん……故障かなぁ? けどわたし乗る前にちゃんと見て貰ったよ?」  首を傾げて不思議そうに計器を見つめるかのん。
/64ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加