とある歌とお姉さん

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「でもあんた凄いねぇ~?音の違いが分かるなんて?」 そう言いながら、お姉さんは「自称」Fコードを鳴らしている。 「…ですから、かじっただけですって」 「やっぱり自己流でやるのは、限界があるのかねぇ~?」 お姉さんはギターの音を止めて、聞いてきた。 (自己流にしたって酷いだろ?) 「よし、決めた!あんた私にギターを教えろ!」 お姉さんは、閃いた!って感じで、急に大声で言った。 「……えっ?」 「そうと決れば、さっそく練習だ!2階に上がってこい!!」 「ちょ、ちょっと、勝手になにいってんですか?」 はっきり言って、これ以上このお姉さんに関わりたくない。 ここで断っておかなければ、後で後悔する気がした。
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