228人が本棚に入れています
本棚に追加
学校からの帰り道、俺はいつも彼女と並んで、いつもその道を通って歩いた。
だいたい歩いて30分、走ったり自転車に乗れば早く帰れるが、彼女とお喋りしながらゆっくり帰った。
大きな河に架かった、大きな橋を渡って、近道だからと田んぼ道を通る。
それが、俺と彼女のいつもの帰り道だった。
「じゃあね、祐希!また明日!」
彼女との分かれ道に着いた。
彼女は俺に大きく手を振っている。
俺は少し恥ずかしいから、小さく手を振った。
線路近くのボロアパートの前。
それが、俺と彼女が別れる分岐点だった。
最初のコメントを投稿しよう!