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「あはは!!見事にフラれたねぇ?あんた!」
その時だった、どこからともなく女の人の声が聞こえた。
(誰だ!?)
俺は辺りを見渡して、無神経な声の主を探した。
「よっ!」
そう言って手を挙げてるのは、ボロアパートに住んでいる、2階の住人だった。
「…盗み見は良くないですよ?」
そう言いながら、俺はベランダにいるその女性を見た。
その女性は、Tシャツ姿に、長い髪は適当に束ねただけのラフな格好。
身長は女性にしては高めで、顔立ちは決して美人では無いが整っている。
「あぁ、ごめんごめん!いやぁ~、でも青春だねぇ~?」
ベランダの女性は、まだ笑っている。
俺はそれに少しムッとしたので、仕返しにと前から気になっていた事を言った。
「…どうでもいいですけど、いつも弾いているギターのコードめちゃくちゃですよね?チューニングも合って無いし!」
「……えっ!?」
それが俺と、ボロアパートのお姉さんとの出会いだった。
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