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ピピピピピ...
甲高く鳴り響く目覚まし時計。けたたましい電子音が鳴ると同時に飛び起きるこの部屋の主。
「………っ…危ねェ…」
ベッドに視線を移すと、先程まで自分が寝ていた場所に深々と刺さる、大きな剣山……。
……そう、『剣山』。
朝から危険と隣り合わせの毎日が続いて、早8年目。
我ながらよく生きてるな、とかいろいろ感心しつつ朝食を食べるために自室を後にする。
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「ふぁー……、おはよ…」
「おっはよーんっ」
「朝からテンション高いね…」
語尾にハートが付きそうなほどテンションが高い目の前の人物は俺の母親。自慢するわけじゃないけど、結構美人だと思う。それでも、言い寄ってくる男はそれほど居ない。
無駄に高いテンションのせいで。
「母さんって、損してるよね」
「何か言った?」
「何でもナイデス……」
母さんの後ろに、……あ、阿修羅が見えた……!
「あ、そうだ。パピーが呼んでたよ」
「親父が?」
「大事な話があるんだってさ」
「んー」
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