時空の波

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ここで立ち止まっていても状況は変わらない。 つまり、わたしは歩を進めるしかなかった。 着物を着た人々。 舗装されて無い荒れた道。 一面に広がる緑。 田舎要素盛りだくさんである。 現代の文明器、携帯の電波は一本も立ってなく圏外。 今時そんな場所があるのか。 どうなっているんだ。 知らない世界にでも来たみたいである。 もはや 泣かせて下さい。 目に涙を溜めてぐずっていると、微かに人々の声が混ざり合うのが聞こえ、わたしは咄嗟に駆け出した。
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