時空の波

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「じゃあ、何だよ……、その髪と目は…?」 「髪と目??」 今度はこっちが思わず聞き返してしまった。 当たり前すぎることを聞かれると意外と困る。 「カラコンと髪の色脱いただけだけど。」 「“からこん”とは何だ。」 うーん……と唸る。 「……瞳の色変える道具?」 その回答にイケメン君は厳しい顔になった。 「あんた、やっぱり怪しいな。ちょっとそこまで来てくれない?」 「げっ! 今度はナンパ?!」 引きつった表情で叫ぶとイケメン君は、「なんぱとは?」と聞いてきた。 この年頃の男性がナンパをしらないのは如何考えてもおかしい。 「ナンパっていうのわ、女の子とお茶とかに誘って、一緒に遊ぶ軽い男のすること。」 「誘ってなどないし、俺は軽くない!!」 即座に否定されて、しまいに怒鳴られ、わたしはきょどりながらすいませんと謝っていた。
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