93人が本棚に入れています
本棚に追加
事務所で乗務点呼を受け、運行責任者とスケジュールを確認。
最後に事務所の電波時計を見て、腕時計の時刻を調整する。
いつもと何ら変わりはない。
やはりあれは夢だったのだ、と自分に言い聞かせる。文字通りの悪夢、というやつだ。
AM5:00
始発電車に乗り込み、指差確認喚呼を行いながら、考えた。
何故俺は、あんな夢を見たのだろうか。もしあれが自分の馬鹿げた空想なら、何故あの男が最後に言いかけた言葉の続きに見当もつかないのか。
――やめよう。あれは夢だ。
悪夢だったんだ。
最初のコメントを投稿しよう!