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「先輩のバカァ!―でも。ドキドキしたぁ。」
周りに誰も居ない事を確認してから叫んだと思ったが…
「ふぅん。ドキドキしたんだ?男同士のキスシーンで。へ~んたい。」
「なっ!」
いきなり声を掛けられて、その上。変態呼ばわりされて驚いた。
しかも、相手は…!
「生徒会長!」
「お前、覗き見してただろ?―悪い子にはお仕置きだなぁ。」
「―!」
私は、身体を強ばらせた。―脅し?生徒会長が?
「まず。臣には話すなよ?あいつ、傷つきやすいから。」
“臣”という呼び名にズキッと痛む。
「いっ。言わないわよ。ただ…。」
「ただ?」
私は、涙目でキッと会長を睨むと言った。
「大好きな先輩のキスシーン見ちゃってショックなのに。相手が男でしかも生徒会長なんて…不幸過ぎる~!」
息継ぎ無しで言った。
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