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ふと顔をあげると机の上に置いてあるカッターが目に付く。私は机に近づいてカッターを手に取った。出したままだった刃が右手の小指を傷つけた。
でも、そんなこと私は気にしない。
私は左腕を剥き出しにした。その腕にカッターの刃を押し付ける。冷たい感触がした。
そう、私は【リストカッター】。
今日、私が失敗した分だけ私を傷つける。
ザクッ
「これは授業中に問題が答えられなくてクラスメートに迷惑をかけてしまった分。」
ザクッ
「これは先輩をイラつかせてしまった分。」
ザクッ
「これは私が今日誰かに迷惑をかけた分。」
みんな、本当に御免なさい。
悪いのは私。
誰も責めたくなんかない。誰かのせいなんかじゃないの。
悪いのは私なの―・・・・・・
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