出会い

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目の前の木の下で、うずくまって体を震わせている。 声はあげていないが、泣いているのはすぐにわかった。 どうしたらいいのかわからず、とりあえず歩き出す。 声をかけるつもりはもちろんなかった。 けれど、女の子の前を通り過ぎようとしたとき、なぜだか足が止まってしまった。 口が勝手に声をかける。 無意識の出来事で、今僕はきっと情けない面で立っているのだろう。 そんなことを考えていた。 .
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