第二話 悲しい事件

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母はそういうと、玄関の扉が閉まった。外では、けたたましく、車のエンジン音が聞こえる。だが彼女がその車に乗り込んだ時、車は発車されたのである。 2 美香は、母がいなくなった後も、窓の外をじっと眺めていた。その様子を愛おしく思っていた叔母は、彼女の肩にそっと手をあてて、優しく言うのだった。 「美香ちゃん、ご本読んであげようね。何がいい?」
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