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小早川の裏切りに呼応するように南宮山の吉川も寝返った。
この二人の武将の裏切りによって大谷吉継隊は潰滅、大谷吉継は自刃した。
そして、裏切りの報せによって士気を取り戻した徳川軍に島左近隊も次第に押されていく。
晃久:『左近様、このままでは‥‥一端退却しましょう!!』
晃久が左近に提案した。
しかし左近はその提案を呑まなかった。
左近:『晃久よ、我々が退却すれば本陣に敵が押し寄せる、さすれば三成様の御身が危ない、武士とは主がために死ぬ者を言うのだ。』
力強い左近の言葉に晃久は夢中になった。
晃久:『私も主がため死にまする!!』
左近:『よし、いざ参るぞ!!』
左近達は劣勢にも関わらず敵を何度も押し返す。左近の『かかれ!』という声は戦が終わっても戦っていた者の耳に焼け付いたという。
しかし、圧倒的劣勢の状況で疲弊した左近達の動くも鈍ってくる。
晃久:『ハァ‥‥ハァ‥。』
無理が祟り、戦の経験の浅い晃久はすっかり疲れ切ってしまった。
黒田:『放て!!!!』
そこに晃久目掛けて黒田隊から銃が放たれた。
晃久:『!!!!』
左近:『晃久~!!!』
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