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戦の華
関ヶ原の戦場に一人の若武者がいた。
その若武者の名を【寺門晃久】と言った。
晃久はまだ戦の経験があまりなく、こたびの大戦の中で震えていた。
左近:『なんじゃ晃久?震えておるのか?』
晃久の主【島左近】が声をかけた。
左近:『こたびの戦が怖いか?なぁに!心配するな!!俺が家康を蹴散らし勝利で飾ってやるわ!』
自信に満ちた顔で晃久を激励した。
晃久:『ちち‥違います!私は怖くて震えておるのではありません。武者震いでございます!!』
晃久はキリッとした目で左近に言った。
左近:『そうか!それは心強い!!ワハハハハハ』
左近が笑った。
それにつられて晃久も笑顔になる。
『ブゥゥゥゥゥウゥ~‥‥。』ほらがいの音が戦場に響いた。
さっきまで笑っていた左近の顔が険しくなる。
左近は自慢の大槍を振り回した。
左近:『ゆくぞ晃久!!』
晃久:『はっ!!』
島左近隊は風のように戦場を走った。
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