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3.
ふと麗のベッドの頭上にある棚に花が生けてあるのを見つけた。
「綺麗だな」
思ったまま呟いた俺に麗は不思議そうに首をかしげたが、俺が指を指すと麗は「あぁ…」となんとも言えない反応を見せた。
「昨日、八神くんが…ね」
「は!?アイツが!?似合わねー!」
「いや…、うん…」
可笑しくて笑っている俺に、何か言いたそうにしたあと、麗はニッコリ微笑んだ。
俺はそんな麗に少し違和感を感じたが、そこまで気にはしなかった。
・・・・・・。
もう一度その花に視線を戻してみる。
生けてあるのは、とても綺麗で、とても、可愛らしい【花】だった__。
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