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「でも、陰山さん」
「なぁに?」
「あなたは片桐と仲悪そうなのに、なんで助けてくれるの?」
既に泣くのを止めた彼女は、怪訝な目で私を見つめた。
なるほど、この少女はそこを疑問視しているわけか。
なんて事はない、簡単な答えだ。この子にも分かりやすいように答えてあげようじゃないか。
私は乱れた髪をかきあげ、人差し指を立てながらウインクしてこう答えた。
「『好き』の反対は『嫌い』じゃないわ。無関心よ」
第一章
死の螺旋 了
以降あとがきへ
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