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貴志「キスしてくれたら離すよ。じゃないと、ずっとこのままで、美花を見つめておく」
美花と一緒に暮らせたらいいのに。ずっと美花を俺の隣で感じられたらいいのに……。
ニヤニヤしながら美花の腰を更に引き寄せ、貴志の身体にぎゅっと密着させた。
美花「~~っ、ほんとに離してくれる?」
離れたくないけど、流石に此処はマズイよ……。ご近所さんに見られたら、私、もう恥ずかしさで挨拶出来ない。
困った顔で美花は貴志を見下ろしては、またキョロキョロと辺りを見回す。
貴志「もちろん」
美花は真面目だなぁ~。別にラブラブなところくらい見られてもいいんじゃないの?
嬉しそうに貴志は頷いた。美花は一度、胸元にある自分のナナメ掛けかばんの紐を握ると、ゆっくり手を離し、貴志の両肩に両手を置いた。
貴志はそっと瞳を閉じる。美花は更にもう一度周りに人が居ないか確認して、ゆっくり貴志の唇に唇を合わせた。
CHU……。
と優しい感触に、美花の心も、貴志の心も熱くなって奮える。唇を離して、潤んだ瞳で美花は貴志を見つめた。
貴志「う~ん。美花……」
あ~もう、この人、可愛いキスしてくるなぁ……。
貴志は唸って眉間にシワを寄せている。
美花「え?ダメ?」
オロオロしながらも美花は頬を赤らめて、貴志を覗き込む。
貴志「良すぎて離れらんない」
キスだけなのに、この威力凄いよね……。
唸りながら真剣に言う貴志が何だか可愛くて、腰に両手を回されたまま美花は少し笑う。
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