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古傷
「あ、そうだ。やってやるよ」
精霊界出発までの二週間のうち3日が過ぎた頃
最早美空の第二の本拠地となってしまった亮太の部屋での出来事
「え?」
定位置にある椅子に座りながら顔だけベッドに寝転がっている亮太に向ける
「ほら、Aクラスに入ったら何とかかんとか…」
「でもBクラスだったし…」
「がんばったご褒美!」
ボトルガムを一つ投げ渡してベッドから跳ね起きる
「さぁ!準備だ!!ちょっと出掛けて来るから留守番よろしく!」
「え…出掛けるんですか?なら私も…」
テレビとベッドの間にあるソファから立ち上がるミリア
「あぁゴメンミリア。今日は二人で行くから」
申し訳なさそうにミリアに両手を合わせて玄関に駆けていく
「そう…ですか」
「ねぇ亮太。ミリアちゃんも…」
見かねた美空が亮太に交渉しようとするが既に亮太の姿は無かった
「私はいいですから二人で行って来て下さい」
「そう?じゃあ…」
亮太を追いかけて美空も部屋を出る
「……寂しいです」
残ったのは主の居ない部屋と精霊
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