§最低な女§

†Chapter.2†

　
こんなびしょ濡れじゃ、タクシーも乗せてもらえないかもしれない。

でも、ひたすら待つ。
来るのを待つ。

しばらくしたら、一台のセダンが止まった。
運転席から、傘をさして男の人が降りてきた。

そしたら、私のところに来て
「大丈夫？」って言って、傘の中に入れてくれた。

私は、うんって頷く。
「タクシーが来なくて。」
って言うと、「俺の車に乗りなよ。」って言ってきた。

やっぱ、あれか、車に乗ったら、ホテルとか。
あぁ、いつものパターンじゃん。

まっ、いいかって、とりあえず雨を凌げるならいいや。
私は、その男の人の車に乗った。