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三階に待ち構えていたのは橘会長……だよな? あれ?
腰に手を当てて仁王立ちする女性は橘会長と瓜二つ。しかし、何かが違う。髪型は普段と変わり無く、髪型の印象の違いでは無い。
だが、橘会長特有の鈴とした雰囲気とは違い、無理して真似ている様な、造花みたいな感じがする。
「……何方ですか?」
「ほぇ? 気付かれた? うはっ初めてのだよ! 頑張って真似したのになぁ」
おずおずと聞いてみると、橘会長似の女性は目を見開いて驚き、笑顔を作ると俺の肩をバシバシ叩いてきた。
余程嬉しいのか、ハグまでしようとする始末。
「やっ止めて下さい! 誰なんですか!」
「まあまあ、詳しい事は部室で話すから。あ、恵も来たわね」
肩を押さえハグを拒否していると、階段から駆け降りる音が響き、ツイン恵が三段飛ばしで着地する。
……青と白のシマパンか。
フワリと舞ったスカートから、青い稲妻的破壊力を秘めたシマパンがチラリと見えてしまった。
……チッ、これでツインじゃなかったら高ポイントなんだがな。
「……見ました?」
着地の体制で床に指を付けた状態で顔だけ動かし、ツイン恵が頬を若干染めて声小さく聞いてこられた。
正確には見せられた。いや、拝見させて頂いたか? どっちにしろ、自分の株を下げたくないので首を横に振る。
「少年嘘はダメだぞ? 目線がシマパンの縞をなぞっていたぞ?」
後ろから橘会長(偽)が肩に手を置き耳元で囁くもんで、心臓が軽く弾けかける。声まで似てんだよな。
「そうですね。見ました」
「どうでした神羅さん! グッときました!?」
「少年、どうだ萌えただろ?」
コイツ等マジで超頭悪い。
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