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鳥が舞う大きな空。風に流され漂う雲。サンサンと爽やかな三組を思い出す太陽。そんなぽかぽか日和の中、掌とおでこにはコンクリートの冷たく、そして粒による地味な痛みに耐えている。。
そう、俺は今……土下座している。
いや、正確にはさせられている。
俺の背骨三本分の距離に仁王立ちしている少女に強要されているのだよ。
「反省してるんですか!! 微塵も反省のオーラを感じませんが!」
ソプラノボイスが俺の鼓膜を異常振動させる。普通に話すには恐らく小鳥のさえずりの様な、マイナスを三乗したようなイオンをばら撒き、癒し系……と言うか萌えを提供して下さりそうな美声だが、今は音楽の教師が言っていた、腹から声を出すという表現を思い出す様な怒声な訳で。
ちっとも萌えないし、小石で額が痛くて仕方ない訳で。
全く話を聞いていない。それでも腕を組み、説教モード全快の少女。
どうしてこうなったんだっけ?
思い返してみよう。
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