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「聞いてるんですか! まったく……」
すまん。微塵も聞いて無かったわ、うん。
おんにゃのこは、腕を胸元で組み頬を膨らませ苛立ちを表現しようとしている。
すまん、胸しか見て無いや、うん。
そういえば、このおんにゃのこは中々の美人である。
太ももと同じ白い肌に、どっかの『君は眉の存在意義を無くすつもりか! この糸眉が!』と叫んでやろうかと思うほど、美への道を踏み間違えたギャル……いや、ギャブと呼ぼう。そんなギャブとは違い、このおんにゃのこは形も良くスラッと自然な眉をしていて好印象。面接だと有利ですな。
おまけに目鼻立ちもスッキリ爽快。もうお墨付きの美人だな。
……だが、残念な点が1つ。
髪型だよ。はぁ……。
朝日に照らされ栗色に見える長いサラサラした髪を、左右でゴム紐で纏めツインテール。
はぁ……。
小学校以来久しぶりにリアルで見たよ、この髪型。
すまんが、俺はストレートかポニーテールかポニーテールかポニーテールが好きだ。
たが、ツインはお断りだ。
理由は、ツインはツンデレと言う世間的な流れがあるためか、普通の思考能力の人物がツインをしていると、余計に冷めて見えてしまうのだよ。
だから悪い事は言わない。ポニーテールにしなさい。
それと、胸を自重しなさい。何カップなんだそれは! バレーの時間違えて打たれるぞ!
「……ごめんなさい、すいませんでした」
普通に平謝りした。
世界は女性優先なのだよ。
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