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そのうち、大塚と女子高生のひとりが、何やら盛り上がり始めた。
「アケミちゃんていうんだー。今1年生?めっちゃ可愛いねー。」
ノリの良い、悪く言えばお調子者な大塚が
うるさい女子高生らを、毎回うまくさばいていた。
僕は、その女子高生メンバーの中で「アケミ」と呼ばれている女の子の視線を
毎回感じていたが、あえて気付かないフリをしていた。
アケミは、大塚とはしゃぎながらも、つねに僕の気を引こうとしているのがわかった。
そりゃ…僕は
三十路過ぎた、オジサンですから…いくら鈍感でも
その程度のことは、気付いていた。
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