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…意外な反応に、僕は驚いて動けなくなってしまった。
いや…意外な反応…のせいだけじゃなかった。
………なんて、可愛い笑顔なんだろう……
僕は、彼女に見とれてしまった。
しかも、話す声も明るくて…まるで、初夏の陽射しを思わせるような話し方だった。
「すみません!ちょっと自分、専門的なお話だと無理なんで、店長お願いします。」
大塚が、彼女の隣に立ったまま、僕を呼んだ。
その時…彼女は、明るい笑顔を向けたまま
僕に軽く「すみません」と頭をさげた。
そこだけ、やわらかな光に包まれているような錯覚に陥った…。
しかし、僕は
それが恋の始まりだとは
その時は、まだ気付かずにいた。
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